( 短編小説―悲秋の思い出 )            その2
  僕はさりげなく図々しくなっていた。「あの、どこか静かな所
がいいから、日比谷公園でもいい?」と落ち着いて、軽い気持ち
で散歩に誘った。「分かったわ! 明日は土曜日だし、今日は特に
用もないし…」「本当? ありがとう」そんな訳で僕達は日比谷公
園に行くことになった。有楽町の繁華街を通り抜けて公園に近づ
くと、辺りはもうすっかり夜の帷(とばり)に包まれていた。日比
谷公園の噴水は止んでおり、ベンチにはカップルの姿がちらほら
見られた。晴れていたので、おびただしい数の星が月から離れる
様に瞬(またた)きながら空一面に広がっていた。平日だから園内
は空いていたが、屋台が何軒か出ていて、電球の灯りをちらちら
点(とも)していた。 僕たちは街灯が明るくて、周りに余り他人が
いない様なベンチを見つけて座った。夜風が頬に触れて心地良か
った。彼女と話しをするのに絶好な場所だった。二人で今日の授
業の話や面白い先生らの話をした。ゆかりさんは機嫌よさそうだ
った。そこで、僕はこの時とばかりに唐突に「あの、これ読んで
ください」と言って自分で書いた原稿を差し出した。彼女はちょ
っと驚きながら「なあに、これ」「あの僕が書いた短編小説なん
だ」「え? 貴方、小説書くの?」 「ん。大した内容じゃないんだ
けど…」「そんな事ないわ、凄いわね。あの、これ借りてもいい
の?」 ゆかりさんはすっかり笑顔になっていたから、多分、気持
ちはリラックスしていたに違いない。僕はこの場のたたずまいが、
かなり旨く進んでいる気がした。「もちろんいいよ、読んでくれ
たら嬉しいな」「勿論読むわよ。私、小説好きだから…」

( 短編小説―悲秋の思い出 ) その2 僕はさりげなく図々…

作品が気に入ったら「お気に入りにする」をポチっとおしてね♪
( 短編小説―悲秋の思い出 ) その2
僕はさりげなく図々しくなっていた。「あの、どこか静かな所
がいいから、日比谷公園でもいい?」と落ち着いて、軽い気持ち
で散歩に誘った。「分かったわ! 明日は土曜日だし、今日は特に
用もないし…」「本当? ありがとう」そんな訳で僕達は日比谷公
園に行くことになった。有楽町の繁華街を通り抜けて公園に近づ
くと、辺りはもうすっかり夜の帷(とばり)に包まれていた。日比
谷公園の噴水は止んでおり、ベンチにはカップルの姿がちらほら
見られた。晴れていたので、おびただしい数の星が月から離れる
様に瞬(またた)きながら空一面に広がっていた。平日だから園内
は空いていたが、屋台が何軒か出ていて、電球の灯りをちらちら
点(とも)していた。 僕たちは街灯が明るくて、周りに余り他人が
いない様なベンチを見つけて座った。夜風が頬に触れて心地良か
った。彼女と話しをするのに絶好な場所だった。二人で今日の授
業の話や面白い先生らの話をした。ゆかりさんは機嫌よさそうだ
った。そこで、僕はこの時とばかりに唐突に「あの、これ読んで
ください」と言って自分で書いた原稿を差し出した。彼女はちょ
っと驚きながら「なあに、これ」「あの僕が書いた短編小説なん
だ」「え? 貴方、小説書くの?」 「ん。大した内容じゃないんだ
けど…」「そんな事ないわ、凄いわね。あの、これ借りてもいい
の?」 ゆかりさんはすっかり笑顔になっていたから、多分、気持
ちはリラックスしていたに違いない。僕はこの場のたたずまいが、
かなり旨く進んでいる気がした。「もちろんいいよ、読んでくれ
たら嬉しいな」「勿論読むわよ。私、小説好きだから…」

この作品をソーシャルで共有

この作品のURL

11件のコメント

  • 2. 天使の涙

    いつも楽しく読ませて頂いています! 今回は、恋愛小説ですね! いろんなジャンルの小説が書けるんですね! 素晴らしいですね💛 続きを楽しみしています❣️

    7ヶ月前
  • 3. ピッちゃん

    いつも、感想、ありがとうございます😃🎶 色んなジャンルに挑戦したいですが、内容は 出来るだけ真実に基づいて書いています‼🎶 これからも、よろしくお願いします🙇⤵

    7ヶ月前
  • 4. 綾霞@アカ移行

    ゆかりさんは文学少女系ですか?? 今回もとても良かったです!

    7ヶ月前
  • 5. ピッちゃん

    ありがとうございます😃 彼女は文学少女ですね🎶 とにかく、僕には、始めての 親友だった様な気がします😃💗

    7ヶ月前
  • 6. 綾霞@アカ移行

    なるほどっ!ありがとうございます!

    7ヶ月前
  • 7.  

    読んだよ。

    7ヶ月前
  • 8.  

    ハート、ありがと。

    7ヶ月前
  • 9. H i n a _ 🐤

    ピッちゃんさんは昔から小説を書いていたのですね!! ゆかりさんは小説が好きなのですね😄 ゆかりさんが初めて読んでもらった方ですか??

    7ヶ月前
  • 10. ピッちゃん

    僕は、高校生まで小説を読んだことが有りませんでした😥 大学に入ってから本を読み始めました‼ そして、その頃から、小説を書きたいと思い始め 実際に書き始めました。僕の小説を始めて読んでくれたのが ゆかりさんでした‼💕 続きも、よろしくお願いします🙇⤵

    7ヶ月前

アプリをインストールして、この作品にコメントしよう!

このままページを見る